20111104
児島由紀子「ザ・ストーン・ローゼズが再結成してしまいました。」
渋谷陽一「すごいですよね、その話題。日本でも結構な盛り上がりになっていますよ。」
児島「こっちではお祭りですよ。毎年夏フェスシーズンになるたびにそういう噂が浮上していたんですよ。今年の4月、マニのお母さんの葬儀でイアン・ブラウ(Ian Brown)ンとジョン・スクワイア(John Squire)が15年ぶりに再開して和解したっていうことをお伝えしたじゃないですか。以前。」
渋谷「児島さんが、再結成はまんざらゼロではないっていう話をしました。」
児島「あの時点で何か臭うなと思っていたんですよ。」
渋谷「さすがインサイダー。違いますね。」
児島「そしたら、今回の記者会見でやっぱりあれがきっかけでまた友達づきあいをするようになったそうです。」
渋谷「イギリスはすごい騒ぎなんだ。」
児島「すごいですよ。で、来年の6月にマンチェスターのヒートン・パーク(Heaton Park)というキャパ7万5000人のところで三日間ライブをやるんですよ。そのチケットが一時間ちょっとで売り切れちゃったんですよ。」
渋谷「すごいですね。記者会見も大々的にやったみたいですけれども、メンバー全員そろってどんな話をしたんですか?」
児島「やっぱり、あなた達は今まで強硬に再結成を否定していたのかっていう質問に集中しましたよね。みんな。」
渋谷「なんて言っているんですか?」
児島「ジョンは二年ぐらい前に、自分はザ・ストーン・ローゼズの墓を冒涜する気はないっていうアートワークまで作ってオークションにも出したじゃないですか。だからその辺をすごく攻められていまして。だから、マニ(Mani)のお母さんの葬儀で偶然再会してって、それは偶然じゃなくてマニがわざと合わせたんですよって言いたくなったんですけれども、あの偶然の再会がすべてを変えたと。問題は自分達の友情が破綻していたからだと。」
渋谷「なるほど。」
児島「イアンも、いままではほとんど絶縁状態であったから、毎年大金を積んで再結成の依頼が来ていたけれども、受ける気にはなれなかったって。」
渋谷「でもいよいよマニのお母さんの葬儀をきっかけとして再結成をする気になったということですね。」
児島「しかも、もう新曲もいくつか書いているみたいですよ。だから、幻のサードアルバムの可能性もあるわけですよ。うまくいけば。」
渋谷「すごいね。音源まで作られるとか、それはレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の再結成とは全然違いますね。児島さんも泣きそうですよね。」
児島「私はもうあきらめようとしていたんですよ。20年以上も前の話だし、希望を毎回毎回砕かれるのは疲れ果てまして。」
渋谷「それがなんと現実のものとなると。」