ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

北欧はなぜメタルが盛んなのか?

20161229 メタルゴッドJP 2016より伊藤政則氏です。

 北欧はメタルが盛んといっても1980年代からなんだよね。初期は北欧はもともとスウェーデンのヨーロッパ(EUROPE)、それからアメリカにわたって成功したイングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie Malmsteen)。スウェーデンはシン・リジィ (Thin Lizzy)だとかブリティッシュハードロックの受け皿になって、イギリスのバンドがよくスウェーデンツアーをやっていたんですよ。だからスウェーデンにはそういうバンドを応援する世代がずっと続いていて、だからヨーロッパ(EUROPE)を結成した時もジョーイ・テンペスト(Joey Tempest)はイギリスまでわざわざシン・リジィのライブを見に行ってたということを言っているので、そういう精神性を受け継いでいるということがあるのね。それと1980年代後半から1990年代にかけて、フィンランドのバンドがずいぶん躍進してくるんだけれども、チルドレン・オブ・ボドム(Children Of Bodom)だとかストラトヴァリウス (Stratovarius)だとか。フィンランドはフィンランドの方が言っていたんですけれども、資源がそんなにある国ではない。だからフィンランドは人材を育てて世界に送り出したいと、そういう考え方を打ち出してきたのね。人材を送り出すとはどういうことかというと、音楽学校だとかそういう所で若い世代のアーティストを育てるということをきっちりやるのね。だから若手のミュージシャン達が音楽を学んで、バンドを組み、世の中に出ていくと。そういうシステムが出来上がっているのね。フィンランド政府はフィンランドの音楽を例えば日本に送り出そうとして、政府がフィンランドのミュージックフェアーみたいなのに資金を出して、無名のメタルバンドが日本でショーケースギグをやったり、そういうこともやっているんですよ。フィンランドから若いバンドが次々と出てくる理由はこういう背景もあるんですね。ノルウェーはスウェーデン、フィンランド、デンマークとは若干違うんですけれども、ノルウェーの音楽は極端なものが多くて、すごくAOR的なものからブラックメタルみたいなものまで。それは土地柄として北欧の冬というものを音楽の中にうつしだして、そして人間の心の闇みたいなものを音楽で表現するのはノルウェーはとっても上手なんだよね。そういうものが世界的に注目される理由となったのは、ノルウェーの連中の、面白半分でやったんだろうけれども、北欧の冬、そして人間の闇という。やっぱり、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーとともに音楽のスタイルがあって、今日に至ってるというわけです。

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