ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

グラミー賞、新会長になって女性アーティストのノミネーションが増えまくる

20191208

中村明美「グラミー賞のノミネートについてご報告します。毎年恒例の音楽シーン最大の祭典ですけれども、今年は大きな変化が見られた年でした。まず、ノミネートの最多部門がリゾ(Lizzo)。8部門もノミネートされたんですけれども、Truth Hurtsが大ヒットしたR&Bシンガーです。続くのが、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)とリル・ナズ・X(Lil Nas X)でそれぞれ6部門もノミネートされました。しかも、ビリー・アイリッシュは主要部門、アルバム賞、レコード賞、楽曲賞、新人賞のすべて4部門でノミネートされて、17歳なので史上最年少を記録してしまったという、すごいことになっています。この三人だけを見てみても、今年のノミネートの傾向が分かると思うんですけれども、三人とも今年ブレイクした新人という、そういうメンツが集まっています。しかも、白人男性アーティストが一人も入っていません。グラミー賞は長年時代遅れということと、黒人アーティストや女性アーティストを無視しているということで批判されてきたんですけれども、そういうのもあって、今年は時代遅れじゃないんだということをアピールしようということが大きかったと思います。数年前にグラミー賞アカデミー賞の会長が、女性アーティストがノミネートが少ない事が批判されたときに、女性アーティストがもっと頑張ればいいじゃないかという発言をしてしまって批判されたんですけれども、その会長が辞任して今回が初のグラミー賞ということになったんですね。ですので、発表する時も、新しい会長は女性ですので、一番最初にソロパフォーマンスをノミネートしたんですけれども、全員女性だったと。これで新しいグラミー賞が始まって、新しいグラミー賞に変わったんだぞということをアピールしたいんだなぁというのがよくわかるノミネーションでした。その中でも、白人男性というか、ロック部門で検討していたのが、ヴァンパイア・ウィークエンド(Vampire Weekend)とボン・イヴェール (Bon Iver)で、それぞれ主要部門でノミネートされていたので、どういう結果になるのか楽しみです。全体的に新たなシーンを目指しているということで好評ではあったんですけれども、そのあおりをうけて、例えばブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)みたいな偉大なアーティストがいい作品を出したのに、年齢制限があったのではないのかという感じでノミネートされなかったりしたのがちょっと批判されていたんですけれども、どちらにしても結果が一番大事ですので、ノミネーションの段階では以前ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)もたくさんノミネートされていながら、主要部門をとらなかったということもあるので、来年の結果が楽しみです。」

渋谷陽一「グラミー賞自身も変わっていこうというアピールがあったということなんですね。」

中村「そうですね。音楽の聴き方もどんどん変わっているので、それに追いついていかなければという所が大きかったのだろうと思います。」

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