1、world rock now 20020823
渋谷「児島さん、スウェード(Suede)のインタビューをやって盛り上がったみたいなんですけれども。」
児島「今回はブレットの自宅まで訪問したんですよ。非常にオシャレなノッティングヒルにあるフラットなんですけれども、3年ぶりにあってびっくりしたんです。非常にヘルシーな人になってしまっていて。」
渋谷「あの、デカダンなブレットくんではないんだ。」
児島「もう、日焼けして毎日ジムに通ってるでしょといいたくなるくらい。すごい極端ですよね。そして今度の新しいシングルがPositivityっていうんですよ。」
渋谷「爆笑」
児島「私も最初曲名を聞いてのけぞってしまったんですけど。」
渋谷「どうしてそんな感じになっちゃったんだろう。」
児島「今まで公では言われてなかったんですけど非常に放蕩生活を続けていたようで。」
渋谷「やっぱり、健康的な危機感と精神的な危機感を感じてこのままではイカンということで・・・。」
児島「もう修行僧のような生活してますからね。」
渋谷「もともとは日が照っているときは外に出ないみたいな・・・・」
児島「そう、暗黒王子だったんですけど。いまや地中海プレイボーイになってしまったんですよ。」
渋谷「すごく真っ白けで一応上半身裸になってもお腹がでているみたいな・・・。」
児島「そうそう、白くてぶよぶよしていたのが、今は日に焼けてキリリとシマってかっこいいですよ。でも、キッチンに行って冷蔵庫をあけたらビックリしたんですよ。にんじんジュースにミネラルウォーターに有機栽培野菜一式。」
渋谷「爆笑」
児島「非常に暑い日だったので何か飲み物飲ませてねと冷蔵庫をあけてみても冷や汗がでてきましたよね。」
渋谷「あなたはもう飲ませてねって冷蔵庫を開けるところがいい根性をしてますね。」
児島「インタビューはキッチンダイナーでやったんですよ。最近の僕の趣味は料理なんだっていうんですよ。」
渋谷「だけど意外とこれがうけて前より売れるかもしれませんね。」
児島「昔のスウェードに先入観を持っていない人にはうけるんじゃないんですか。」
渋谷「市場がどのような評価を下すのか楽しみですね。」
2、world rock now 20021011
スウェードでObsessions。
前に児島さんのロンドン情報でブレット・アンダーソンがえらくフィジカルに改革されて健康的になってまるで別人のようになってしまったという話をしました。そのときにファーストシングルを聞いたわけでありますけれども、そのファーストシングルからも十二分に変身したスウェードの佇まいが伺えたわけでございますが、実際にこの「ANew Morning」というアルバムを聞きますとどうしちゃったんだろうというくらい変わりましたね。僕は基本的にブレット・アンダーソンという人はそんなに性格や世界観が変わる人ではなく、多少健康的になったり気の迷いで日に焼けたりはしているものの、基本的な音楽的な世界観はかわるまいと高を括っていたんですけれども、全然心底ニューモードに入ってしまったようでございますね。今聞いてみてもやけに健康的ですからね。ブレット・アンダーソンはルックスがいいわけですよね。しかしそうはいってもヘソだしてクネクネと踊りながらも腹は弛んでいるという、その腹の弛み具合にこそデカダンなロック魂を感じていたんですけれども、すっかりシェープアップされて腹の弛みなど一切なくなってしまったと。腹の弛んでないブレット・アンダーソン(Brett Anderson)はブレット・アンダーソンなのかと非常に不謹慎なことを思っていたんですけれども、まあ本当にこのようなヘルシーなものを作ってきたわけであります。どれも非常に耳障りのいい、なんとなくアクが抜けてしまったような感じでございまして、なるべく腹の弛んだ同士を増やしたい私としましてはちょっと寂しい感じがしないわけでもないですけれども、従来からのスウェードファンはこのヘルシーさはどのように伝わるのでしょうか。One Hit to the Body。
やたらキャッチーなメロディーですよね。やっぱりこういうメロディーとボーカルの後ろにバーナード・バトラーのギターを勝手に想定してしまう私というのは「A New Morning」に届いていないのかなぁという。レコード会社のキャッチコピーが「そう、誰にも新しい朝はくる」というそういうキャッチコピーで、なんだかわかったんだかわからないんだかそういうコピーだとおもいました。