20181202
児島由紀子「ストーン・ローゼズのイアン・ブラウン(Ian Brown)のソロ最新作が出ます。ストーン・ローゼズはまた解散ではないかって言われているんです。正式な解散声明は出ていませんが。」
渋谷陽一「まあ、常にそういうような状態のバンドなので。」
児島「ソロ最新アルバムは来年の3月に出るんですよ。ついに公開された新曲がFirst World Problemsという意味深なタイトルなんですけれども、この曲はイギリスのファンの間では賛否両論真っ二つに分かれているんですよ。再結成後のストーン・ローゼズっぽい曲じゃないですか。ストーン・ローゼズは新しいアルバムを出すはずだったのに、結局新曲がそろわないでお流れのまま、有耶無耶の中、ワールドツアーを終えて消えてしまったという。」
渋谷「じゃあストーン・ローゼスの新作で使うはずだった曲をイアン・ブラウンの新作に回しているんじゃないかという噂ですか。」
児島「そうそう。今回のストーン・ローゼズの新作作りに難航したのは、たぶんイアン・ブラウンしか新曲がなかったのではないかとイギリスでは思われているんですね。私もストーン・ローゼズのワールドツアーが決まった時に行ったんですけれども、一番ショックだったのは、メンバー同士の間に距離間があるんですよ。例えば、私がイアン・ブラウンと話していると、ジョン・スクワイア(John Squire)やレニ(Reni)は寄ってこないし、私がジョン・スクワイアと話していると、イアン・ブラウンやレニは寄ってこないという。昔は絶対にそんなバンドではなかったんですよね。だから、再結成はしたんだけれども、完全には仲直りをしていないのではないかという嫌な感じはあったんですね。そのあとに、ストーン・ローゼズのサードアルバムの制作が難航しているという噂を聞いた時に、嫌な予感が当たったような気がしていたんです。ついに、イアン・ブラウンがストーン・ローゼズの新作よりも先に新作を出すことになりました。」
渋谷「ということは、ファンにとってはあらまあっていう感じなんですね。」
児島「そう。嫌な予感が次から次に当たっていくようで、私も危惧をしているんですけれども、新曲のミュージックビデオみましたか。」
渋谷「はい。見ました。」
児島「非常に意味深ですよね。」
渋谷「どのへんが。」
児島「イアン・ブラウンがギターやドラムを弾くのはいいんですけれども、最後にピンクのストラトキャスターを川に投げ込むじゃないですか。ピンクのストラトキャスターというのは、ジョン・スクワイアのトレードマークなんですね。だから、ストーン・ローゼズに対する決別宣言ではないかと言われて、すごく心配されているんですよ。」
渋谷「心配して然るべき根拠になりますね。」
児島「私も気になったので歌詞をよく聞いてみたら、ひきこもりのダメ人間に対する叱咤みたいな内容になっているんですよ。だから、再結成後のジョン・スクワイアやレニに対する当て付けではないのかなと私は思ったんですけれども。これも、イアン・ブラウン自身に聞いてみないと分らないですけれども。」
渋谷「本人たちも必死でしょうけれども、ファンの方もすごく動揺しますよね。イアン・ブラウンの新曲でFirst World Problems。」