音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

アメリカでは大人気なのにウィキペディアの日本語版すらないステファニー・ミルズ(Stephanie Mills)

松尾潔のメロウな夜_20200803

 ステファニー・ミルズこそ80年代大活躍した女性なんですよね。数字で申し上げますと、ビルボードで80年代の10年間を通してR&Bマーケットの売り上げが数字で出ているのですが、女性シンガーとして第一位なのがアレサ・フランクリン(Aretha Franklin)。これは納得の数字ですが、第二位がステファニー・ミルズなんですよね。そして第三位にダイアナ・ロス(Diana Ross)を従えているという。これを考えますと、ウィキペディアの日本語版にも掲載されていないステファニー・ミルズの現地と日本での人気格差というのが想像いただけるのではないかと思います。僕もアメリカのフェスで見ていますけれども、格別な人気ですよ。エッセンス(Essence)で見たときですかね。彼女が出てくると地響きですよ。それくらい存在として、けた違いの人気の人なんですけれどもね。1957年にブルックリンで生まれた彼女は、66年のブロードウェイでデビューしています。まだ9歳の時ですよ。そして75年にはThe Wizのドロシー(Dorothy)の役を演じまして、これが当たり役になりました。このThe Wizというのは大ヒットして、78年には映画版が作られました。その映画版でドロシー役を演じていたのがダイアナ・ロスというのがなんとも象徴的でしょ。そのダイアナ・ロスとともにマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)も出演していましたし、音楽監督はクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)ということで日本では映画版の方が大変有名ですが、ステファニーにとってはThe Wizは、とりわけドロシーの役は私の当たり役という思い入れが強いのは当然のことでございます。1989年、30代になってからこのThe Wizの曲(Home)をレコーディングして作品化して、堂々のR&Bナンバーワンヒットにしております。その時のコーラスを担当したのがテイク6 (Take 6)というのもいい話ですね。How Come U Don't Call Me Anymore?というのはその1年前、1982年にプリンス(Prince)がヒットさせた1999というシングルのカップリング曲でした。それを目ざとく翌年にカバーしたというチーム・ステファニーの目利き力。ですが2001年にアリシア・キーズ(Alicia Keys)がこの曲をカバーする時に、ステファニー・ミルズが取りざたされることはあまりなかったかなという気がして、そのあたりも彼女のファンとしてはちょっと悔しいと、そんな思いもありました。

再評価されるバッド・ボーイ・レコード(Bad Boy Records)

松尾潔のメロウな夜 20181231 

 リリカ・アンダーソン(Lyrica Anderson)でWreckless。



 この番組で最近よく話していますが、1990年代に一世を風靡したショーン・パフィ・コムズ(Sean Puffy Combs)、パフ・ダディー(Puff Daddy)率いるバッド・ボーイ(Bad Boy Records)の再評価が最近すさまじい勢いを感じさせますが、その一つですね。バッド・ボーイにトータル(Total)という三人組の女性ボーカルグループがいて、その人達の代表的なヒット曲でCan't You Seeという曲がありました。




 今は亡きThe Notorious B.I.G.をフューチャーした曲でしたが、それと同じ趣向の曲なんですよ。ハッキリと本歌取りということができます。もともとこのCan't You Seeという曲は、ジェームス・ブラウン(James Brown)のThe Paybackを引用した曲なのですが、ジェームズ・ブラウンよりもトータルに捧げられていることは明白です。フレンチ・モンタナ (French Montana)という人が、今のバッド・ボーイのラッパーですし、パフィーがらみでスターになった人ですからね。The Notorious B.I.G.の正統派の後継者とも言えますし。今こうやって話しながら、こういうストーリーって前もお話ししたよなぁと。ジェレマイ(Jeremih)とタイ・ダラー・サイン(Ty Dolla Sign)のユニットマイタイ(MihTy)のFYTという曲の時も同じ話をしましたね。The Notorious B.I.G.の曲を踏まえて作られて、フレンチ・モンタナがラップしているということで。広い意味では、マライア・キャリー(Mariah Carey)のA No Noという曲も同じ方法論で作られた曲なのですが、そのもとになっているバッド・ボーイ・レコードの90年代の作品群。当時は、やれコードが不協和であるとか、音楽としていかがなものかであるとか、音楽的に正しくないとかいろいろな言われ方をしたものですが、今になってみると新しい価値観が世の中に出てきたときに、それまでとの差異が気になってしまうリスナーたちの一時の拒絶反応だっただけで、後にその異端が主流になっていくのを見てきた立場からすると、20年後くらいにこうやってそこへのリスペクトをささげた新作が出てくるということで、やっぱり時間が証明していくものがあるんだなぁと思いますし、今目の前に出てくる新しいものにもオープンマインドで接していきたいなぁと思います。

日系アーティストとして初めてビルボードR&Bチャートでナンバーワンとなったジョージ(Joji)をもっと話題にしよう

松尾潔のメロウな夜 20181231 

 これから紹介する人をぜひ記憶していただきたい。日本人でジョージ(Joji)さん。この人は神戸出身でございまして、男性シンガーなんですが、渡米しまして、88risingというアジア系アーティストたちのクルーがありまして、そこに加入して88risingの仲間たちといろいろな作品を出してきたんですけれども、「Ballads 1」というアルバムをリリースして、それがなんと僕が知る限りでは日系アーティストとしては初めてのビルボードR&Bチャートのナンバーワンに輝きました。これは快挙なのにあまり日本では騒がれていませんよね。ジョージは日本にいる時に、かの有名な無料動画サイトで、面白い投稿を続けていた人なんですよ。Youtuberとして大変面白い人で、その人が今はシンガーとしてきちんと評価されているというのは、当時を知る人からすると、なんかちょっと痒いという人もいましたけれども、ご興味のある方はサイトで調べてください。曲の方はすばらしいですよ。独自の世界観をはやくも確立しております。アルバムの中で聞きものはいくつもございますが、僕はこの曲をピックアップしました。TEST DRIVE。


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